インターンシップ体験談:製造業
関西学院大学経済学部 4年生(参加当時)M.Kさん
参加理由
たくさんありますが、大学生活最後の夏休みという貴重な時間を自分の成長につながることに使いたいと考えたからです。就職前に、自分が入社する業界や配属されるかもしれない部署の仕事内容を知りたいと思い、このプログラムに参加しました。また、将来海外駐在や海外研修の機会があったときに、自信を持って手を挙げられるようになりたいという思いもありました。海外で働くときの生活がどのようなものか、社会人になる前にどんなことを学んでおくと役立つのかを知りたいという思いも、大きな理由の一つです。
参加する前に思っていたこと
一番楽しみにしていたことはインターンシップです。観光や生活体験ももちろん楽しみでしたが、それ以上に「オフィスで働くのはどんな感じなんだろう」「購買業務って実際どんな仕事なんだろう」とワクワクしていました。初めてのことばかりで大変だろうとは思っていましたが、新しいことを学べるという知的好奇心の方が勝っていました。
一方で、不安だったのはやはり英語です。小さい頃から英語は勉強してきたものの、実際に使う機会はあまりなかったので、ちゃんとコミュニケーションが取れるのか不安でした。また、今回が初めての海外だったので、入国審査や治安、生活のことも心配でした。
インターンシップについて
実習では基本的にオフィスで購買業務を経験しました。具体的には、見積依頼やPO(注文書)の作成、パッキングスリップ(梱包明細書)やインボイスの確認、取引先企業へのメールの送付などです。取引先企業を訪問して、どのような製品が作られているのかを実際に目にできたことも大変勉強になりました。また、カンパニーファミリーデイに向けた企画にも関わり、当日は進行も担当しました。毎日新しいことだらけで大変でしたがとても充実しており、オフィスワークからイベント運営まで幅広く経験できたのは、本当に大きな財産になりました。
【1日のスケジュール】
7:15 ホームステイ先出発
8:00 出社
8:30 始業 購買業務(上記参照)
12:00〜13:00 ランチ休憩
13:00〜17:00 購買業務(上記参照)
19:00 ホームステイ先帰宅
実習で印象深かったこと、大変だったこと
一番印象に残っているのは、取引先への訪問です。私は製造業に就職予定ではあるものの、モノづくりそのものに触れてきた経験はほとんどありませんでした。そんな中で、多くの取引先を訪問できたことは大変勉強になりました。工場で実際に購買する製品や、今後取引する可能性のある商品を見させていただいて、普段では体験できない「モノづくりの現場の空気感」を肌で感じることができました。将来自分の仕事がどのようにモノづくりに関わっていくのかを具体的に想像できた貴重な経験でした。
一方で大変だったことは、取引先と社員さんの会話についていくことです。すべて英語でのやり取りで、テンポが速く、単語も知らないものが多く、自信を打ち砕かれ、本当に悔しい思いをしました。そこで、「英語力はすぐには伸ばせないけれど、準備ならできる」と考え、訪問の前の日には取引先のウェブページを読み込み、質問できそうなことを探すようにしました。もちろん質問が通じなかったり、答えを聞き取れなかったりと課題は尽きませんでしたが、それでも食らいつく姿勢を持ち続けられたこと自体が大きな学びになったと思います。
実習で最も努力したこと
「新しいことを学び、それを自分の力で実行すること」です。私はもともと新しいことを学ぶのは好きな方ですが、今回の研修ではすべてが初めての経験でした。その一つひとつに責任が伴うため、間違えたらどうしようという不安や緊張感が常にありました。
それでも、教えていただいたことはすぐにメモに残し、一度は自分で考え、どうしても分からなければ社員の方に質問するようにしました。こうした小さな積み重ねで知識を自分の中に落とし込み、応用できるように努力しました。最初はメールを一通送るだけでも指が震えましたが、最終的には催促のメールも遠慮せずに送れるようになり、取引先とのやり取りの中でPOに自分の名前が記載されているのを見たときは本当に嬉しかったです。「自分がモノづくりの源に携われている」という実感を持てた瞬間でした。
ホームステイについて
よかったこと・悪かったこと
良かったことは、身の回りのこと全てを自分でする必要があったことです。私はこれまで一人暮らしをしたことがなく、洗濯機を使ったのも数回しかないほど家事経験が少なかったので、朝ごはんの準備や洗濯などを自分でこなすことがとても新鮮で、良い経験になりました。また、ホストファミリーが本当に優しく、体調を崩したときには日本食を作ってくれたり、疲れた顔をしていると気遣ってくれたりと、常に温かくサポートしてくれたのも心強かったです。
一方で、大変だったことは、ホストファミリーのみんなが忙しく、一緒に過ごせる時間があまりなかったことです。(犬とは一番仲良くなれた気がします。)SNSで、他のインターン生がファミリーと一緒に買い物に行ったり観光していたりする様子を見聞きして、少し羨ましく思うこともありました。しかし、私は職場の方や友人と一緒にさまざまな場所を訪れることができたため、とても充実した休日を過ごすことができたと思います。
ホームステイで努力したこと
努力したのは、ホストファミリーとのコミュニケーションです。特にホストマザーはとても忙しく、帰宅後も深夜まで仕事をしている日があり、落ち着いて会話できるのは夕食の時間くらいでした。私自身も仕事終わりで疲れていて、すぐ寝てしまう日が多かったため、時間をつくるのは簡単ではありませんでした。
それでも、せっかくのホームステイなので「少しでも会話を増やしたい」と考え、自分から話題を振ったり、家事を手伝ったりしていました。関わり方に悩むこともありましたが、最終的に会話する機会が増え、ファミリーとの距離も近くなったと感じています。
本プログラムを体験してみて
本プログラムで得られたことと、今後の活かし方
たくさんありすぎて絞ることが大変ですが、大きく3つあります。
1つ目は「考えすぎないこと」です。私はいろいろ考えすぎてしまう性格で、そのせいで積極的に行動できないことが多くありました。今回も初めての海外生活や仕事で不安は多かったですが、「とりあえずやってみよう」と一歩踏み出すことで、多くの学びや経験を得られると実感しました。今後も新しい挑戦に対して前向きに動いていきたいと思います。
2つ目は「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)の大切さ」です。購買業務や企画の中で、自分だけで抱え込むとトラブルにつながること、小さなことでも相談し合うことで仕事がスムーズになることを実感したため、社会人になってからも大切にしていきたいです。
3つ目は「受け入れる心」です。正直、文化や働き方の違いに戸惑うことも多く、納得できない場面もありました。私は物事を柔軟に受け止めるのがあまり得意ではありませんでしたが、この一か月間は「それも一つの考え方だ」と受け入れようと努力することで、自分の視野が広がったように感じました。
このプログラムを後輩や友人に薦められそうですか?Yesであれば、その方々へメッセージをお願いします!
Yesです!
就活が終わった4回生の中には、「今さらインターンに行く意味はあるのか」と思う人もいるかもしれません。しかし、実際に自分が興味のある業界・業種を体験することで、入社へのモチベーションが高まりますし、社会人としての目標も見つかると思います。仕事以外の面でも、新しい考え方、新しい友達、新しい出会い、そしてアメリカに来なければ得られなかった縁など、毎日新しい発見があり、得るものは本当に多かったです。
私自身、最初は外国に行くこと自体にも、夏休みに働くことにも気が進まなかったです。それでも、帰国して1か月経った今でも、この経験は本当に価値のある、意味のある大切な1か月だったと感じています。
海外インターンは少しハードルが高いな……という方も是非参加してみてください!今までの人生で一番濃い一か月になるかもしれません!

