アシスタントティーチャープログラム体験談:小学校
関西学院大学教育学部1年生(参加当時)河村優子さん
参加理由
私は教育学部に通っていますが、もともと教師志望ではありません。大学受験の併願校の選択の際に、小学校の教師も興味があると思って受験し、縁があって教育学部に行きました。その中で教師という存在に自分がなりたいのか、それとももっと違う仕事がしたいのか、自分の大学卒業後の進路に悩み始めました。そんなときにこのプログラムを知り、自分の進むべき道のヒントがあるのではないかと思いました。何よりもただ学問的教育を学ぶだけでなく、教育現場を体験してみることが自分の今後の糧になると思い、経験としての学びを得るために参加を決めました。
参加する前に思っていたこと
楽しみだったこと
楽しみだったことは、お買い物です。休みの日には観光したりお買い物ができると聞いていたので、とても楽しみにしていました。実際に休みの日にアウトレットに行ったりとエンジョイできました!
不安だったこと
私が不安に思っていたことは英語でのコミュニケーションです。研修先の先生、子どもたち、スーパーの店員さんからバスの運転手さんまで。日本を出て、日本語の通じない国に行くということはやはり不安がありました。海外に行ったことがないわけではないですが、日常的に英語を使うことがないのでその自分の英語力がネイティブの世界で通じるのか不安に思っていました。でも実際はそんな心配不要でした!!伝えよう、理解しようと思えばコミュニケーションはどうにかなります!英語でのコミュニケーション能力よりも、自分の積極性と分からないことをきちんと分からないと言える勇気の方が大切です。
アシスタントティーチャーについて
実習先の日々の仕事
私が実習をさせていただいた学校は、「Walteria Elementary School」です。タスクはプリントの印刷、小テストの答え合わせの読み上げ、授業中の学習のお手伝いなどです。クラスや学校によって任されるタスクの内容は大きく違うようで、他の学生は同じ学校に配属されても全然違うタスクを任せられていました。
実習先での1日の流れ
- 8:30 学校到着
- 9:00 グラウンド集合→全員で整列して静かに教室まで行く
- 9:05~10:30 授業
- 10:30~10:45 スナックタイム
- 10:45~12:15 授業
- 12:15~13:00 ランチ
- 13:00~15:12 授業
基本的に授業の始まりと終わりの時間は共通ですが、その間の授業の時間をどのように過ごすかはそれぞれの先生に一任されていました。日本のように決まった時間割のもと進められるのではなく、先生が子どもたちに、そのとき必要な学びが何かを判断して授業を行なっていました。そのため算数の一つの単元の理解ができていないなと思ったら、一日中その内容をやっている日もありました。大変だけれども、小学校の基礎的な学びを定着させるためにはとても大事なことだと感じました。
実習で印象深かったこと、大変だったこと
印象深かったことは、セキュリティーの厳しさです。小学校では防犯のために担任の先生がいないときはすべての生徒を教室から出し、鍵をかけます。日本では休み時間や昼ごはんの時間など、先生が教室を一定時間離れる時があっても鍵をかけません。子どもたちの安全を守ったり、犯罪にまき込まれないようにその原因となるものは排除するためにやっていると先生は言っていました。日本以上にそのように大人が子どもたちを守らなければいけないという意識が高いのだと感じました。
大変だったことは、子どもたちの英語が早すぎて聞き取れないときがあったということです。やはり先生は私がネイティブではないということが分かっているので、分からなかったらゆっくり話したりしてくれますが、子どもたちはお構い無しに高速で話してきます。なので聞き取れなくて困るときがありました。でもそれも慣れてくると段々と理解することができるようになります!
実習中に最も努力したこと
子どもたちに話しかけることです。子どもたちにはそれぞれのタイミングがあります。友達と話したかったり、本を読みたかったり。こちらから話しかけるタイミングはとても難しいです。体育の自由時間や休み時間を使って積極的に話しかけて、共通の話題を見つけたり、ときには体を張って一緒に遊んで話しやすい関係作りをしました。研修の終わりの頃には、子どもたちから話しかけたり質問をしにきてくれたりして、自分が頑張って話しかけて良かったなと思いました。
本プログラムを体験してみて
本プログラムで得られたことと、今後の活かし方
このプログラムを通して、私はアメリカ教育の良い点や悪い点を知りました。日本の形式にはめたきちんと定められた教育と、アメリカの個性を重視した自由な教育では、どちらもメリット・デメリットがあります。以前の自分は日本の堅苦しい教育はダメだとネガティブな側面のみを見て思っていましたが、この研修を通して日本よりも自由な教育に触れ、違う視点で見たときに日本の教育の良さにも気がつくことができました。この自分の気づきが、自分が今後教育に関わる際の子どもとの関わりの中で重要になってくると思いますし、決まった教育の中で自由な教育を行うために活かすことができると思います。
このプログラムを後輩や友人に薦められそうですか?
Yesであれば、その方々へメッセージをお願いします!
Yes!
アメリカの教育を身を以て体感し、学ぶことができるこのプログラムはとても貴重な経験になると思います。勇気を持って一歩踏み出してみることで自分が今まで知らなかった世界に触れることができます。そしてその経験は、その後の人生に大きく影響を与えます。自分が全力でその時間を過ごせば、必ずかけがえのない時間になります!少しでも興味があれば、後悔しないように勇気を出して参加してみてください!